お酒を飲みすぎると様々な身体症状を引き起こし中毒症状や禁断症状を起こすことは勇名ですよね。
しかし、アルコールの多量摂取によって認知症を引き起こしてしまうことは知らない人も多いのではないでしょうか?
今回はアルコール性認知症についてまとめていきます。
アルコール性認知症とは
アルコールを多量に飲み続けたことにより、脳梗塞などの脳血管障害や、栄養障害を起こすことで発症する認知症のことです。
また、アルコールの過剰摂取により脳が委縮するのではとも考えられています。
これは高齢者に関わらず、若い世代でも見られており、アルコール依存症で入院したり脳の検査で初めてわかる場合もあります。
他の認知症と合併する
アルコール依存症の60歳以上のうち、およそ40%の人に認知症状が見られるというデータがあります。また、アルツハイマー型認知症やレビー小体型の認知症と合併することもあります。
このように複数の認知症が重なってしまうと、治療は非常に困難になってきます。
アルコール性認知症の症状
周りの状況がわからなくなってしまう見当識障害や、物忘れなどの記憶障害が起こります。
短期記憶が無くなり、自分の場所や時間がわからなくなってしまいます。また、作話なども出てきます。
作話は読んで字のごとく作り話の事ですが、本人は覚えている一つ一つのことを辻褄を合わせるために考えて話していることです。嘘をつこうとして行っていることではありません。
アルコール依存症と同じような症状も出現します。
歩行が不安定になる、意欲が低下する、活動しなくなる、興奮したり幻覚が見えたりもします。
行動に抑制が効かなくなってくると、他人の物を盗んでしまうなどの問題行動も出てきます。
アルコール性認知症の改善策
・断酒
アルコール性認知症は、断酒をすることで改善する可能性があります。
脳の萎縮は長期的に進んでいくため、早めにアルコールから抜け出せるかどうかで認知症状の有無が変わってきます。
年齢や脳の萎縮によっては断酒をしても改善しないこともあります。
生活習慣を見直す
アルコール性認知症の予防は明確です。お酒を飲みすぎないこと。休肝日を設け、一日缶ビール2本まで、日本酒なら1合といった適量にしましょう。
ストレスを抱えた時に、お酒で発散するのもいいですが、別のストレス発散法があるとなおいいですね。散歩や入浴といった健康に良いものをストレス発散法に取り入れてみてはいかがでしょうか。
アルコール性認知症の方への対応
・早期受診
病状が進行してからでは改善が期待できなくなります。普段からアルコールを多く飲んでいる方がいるならば、早めに受診してみましょう。
・孤独にさせない
独居であったり、普段から孤独な方はアルコールを飲む機会が多くなってしまいます。
一人にさせないよう関わってあげて欲しいです。
また、地域の民生委員や地域包括の職員に相談するのも重要です。
まとめ
アルコール性認知症は早期発見できれば改善することが可能な認知症です。
そして、普段から飲みすぎに注意していれば発症はしません。
高齢者に多いですが、若い人にもアルコール中毒から認知症を発症しているケースもあります。一人一人が生活習慣を見直し、予防していきましょう。