一児の父になってもうすぐ一ヵ月が経とうとしています
妻は現在実家に里帰り中ですが、もうすぐ里帰り期間を終え、私と一緒に暮らす生活に戻ります。
これまでは妻の両親や親戚が生活をサポートしてくれていたのですが、これからは私が生活面でも妻をサポートしていかなければなりません。
そして、里帰り期間を終えて妻が家に帰ってきたタイミングで気を付けなければならないのが、産後うつです。
今回は産後うつについて、そして産後うつにならないために夫に出来る事をまとめていきたいと思います。
産後うつとマタニティーブルーズの違い
産後うつとマタニティーブルーズを同じものとして認識している方は結構多いのではないでしょうか。
私も同じものだと思っていたのですが、実は全然別物であることを知りました!
マタニティーブルーズとは
産後、体調が回復しないうちから慣れない育児に追われたり、妊娠前の体型に戻らないことに加え、女性ホルモンの急激な変化から、気持ちの揺れが激しくなることをマタニティーブルーズと言います。
具体的な症状として、
・わけもなく泣いてしまう
・気分が落ち込みやすくなる
・感情の起伏が激しくなる
・食欲が低下する
・食べ過ぎてしまう
・集中力がなくなる等
このような症状が出ます.。しかしこれは誰にでもおきる一過性のもので、産後1ヶ月ほど経過すると、ほとんどの女性が自然に治ってきます。
産後うつとは
マタニティーブルーズが一過性で自然に治っていくのに対し、産後うつは2週間以上経過してもうつ症状が治らないことが特徴です。
産後うつになる要因としては、育児不安やストレス、さらに子育てを母親一人で行わなければならない「ワンオペ育児」など家族や周囲のサポートの不足などもあると指摘されています。
また、律儀で弱音を吐かない人に多いとされ、「こんな母親で申し訳ない」「母親失格だ」と自分を責める人もいます。
具体的な症状としてはマタニティーブルーズの症状に加え、
・気分の落ち込み
・すべてにおいて自信を喪失する
・死んでしまいたくなる
・ネガティブになる
等の症状が出ます。
また現代は情報社会であり、ネットで情報を検索することが多くなりましたが、産後うつの人ほどネットのネガティブな情報に影響され、不安が増大してしまいます。
また、親戚付き合いの希薄、核家族化で相談できる相手がいない等、産後うつになりやすい状況になっています。
昔に比べても精神的に不安定になりやすい状況にあると言えます。
産後うつで自殺するママが多い事実
出産後一年未満で死亡したママの原因、一位は【自殺】です。
2015年から2016年の二年間で産後一年未満で死亡したママのうち、自殺は102人にのぼります。
2位の癌が75人だったため、以下に自殺するママが多いかが分かります。
あの有名な漫画「コウノドリ」でも「産後うつ」を題材にした話があります。赤ちゃんを産んで喜んだ母親が半年後に自殺する話を見て、私も危機感を覚えました。
また、赤ちゃんを虐待してしまうニュースがたびたび報道されますが、これも産後うつが原因であることが指摘されています。
実際に、虐待の被害にあう赤ちゃんは0歳児が約半数となっています。
産まれてきた赤ちゃんを残して自殺してしまったり、虐待して自殺させてしまったりという悲しい話は、私にとっても他人ごとではないと危惧しています。
産後うつにならないために夫が出来ることは?
知らない間に妻が産後うつになっていたなんてことにならないように、夫にできることは何なのでしょうか。
妻が産後うつなのにほったらかしにしてたら、気づかないうちに夫婦仲が悪化していて、いわゆる産後クライシスで離婚した・・・なんてことになりかねません。実際、こういうケースは多いです。
大事なことを以下にまとめてみました。
一番大切な事は「共感」と「受容」
夫は常日頃から妻に対して気づかいをしてあげることが必要です。
帰る時刻を毎日連絡したり、出張があればお土産を買ってあげたりとこまめなフォローを心がけたいです。
また、限られた時間の中でも夫婦のコミュニケーションの時間を確保し、妻がどのようにしたいのか、どうしてほしいのかを理解する姿勢を持ちましょう。
妻は時として子どものことで頭がいっぱいになってしまうことがあります。だから夫が妻の話に耳を傾け共感することで、妻の気持ちが楽になって信頼感が増していくことになります。
そして「頑張ってね」といった指示的な表現ではなく、「いつも頑張ってくれているね」と受容する声かけをすると、妻はほっとした気持ちになるはずです。
“いいとこ取り育児”にならないように
仕事で帰宅が遅いパパたちの育児は、どうしても休日が中心となります。その際は週末だけの「いいとこ取り育児」にならないようにきをつけましょう。
子どもと遊んで喜ぶ姿や笑顔を見ると、仕事のストレスが発散され、子育てのモチベーションがぐっと上がると思いますが、子育ては楽しい部分だけではありません。
ぐずったり夜泣きする子供の相手は大変です。時には叱ったり、病気の時は看病したりと子育てには苦労や心配がつきもの。
子育ての楽しさだけでなく、苦労やしんどさも共有してこそ夫婦の信頼関係が築かれていきます。
「手伝う」、「家族サービス」はNGワード
「手伝う」という言葉を好意で言ったつもりでも、妻に怒られるということはありませんか?
「手伝う」の言葉の裏には「育児はママの役目であり、俺の仕事ではない」という意識が隠れています。
「育児に参加する」、「家事に協力する」といった表現も望ましくないです。
“参加”や“協力”を語る夫からは当事者意識が伝わりません。
参加者気分で関わるのではなく、主体性をもって育児と家事に携わる夫を妻は頼もしく感じるでしょう。
また、かつてよく使われていた「家族サービス」という言葉も、今はNGワードです。なぜなら、家族はサービスを提供すべき「お客様」ではないからです。
週末のお客様相手をする夫ではなく、家族と一緒になって楽しむ夫でありたいものです。
赤ちゃんのお世話は質より量
「子育ては女性の方が向いている」
そう考える男性は多いと思いますが、「授乳以外の子育ては夫も変わりなくできる」と言われています。
どんな両親も、初めは0歳児の親からスタートします。ただどうしても母親の方が子育てにかける時間が圧倒的に多いので、どうしても妻との差がついてしまいます。
赤ちゃんのお世話は、質よりも量、費やした時間が大事だと言われています。
向き不向き等よりも慣れが大事。どんどん育児に時間を費やし、妻と対等な位置で育児を行いましょう。
夫が変わらないといけない
妻が産後うつで辛い思いをしない為には、夫の意識が大事です。
よく、出産後、妻が変わってしまったという話をよく聞きますが、変わるのが当たり前です。そして、夫が変わらないでいるのも原因です。
妻は妊娠中から身体に大きな負担を抱えていますが、出産後の方が負担が増えています。特に出産直後の産褥期に、夫がどれだけ育児を行えるかで、今後の夫婦関係も決まってきます。
産後の女性の体と心の状態を知識として知っているかどうかも大きな違いです。
私も妻が産後うつに陥らないよう、育休を取得ししっかりと育児を行っていきたいと思います。