先日発表された持ち株決算の中から、アサンテ、ヤマハ発動機、伊藤忠商事、三菱商事、稲畑産業、GSIクレオスについて簡単にまとめていきたいと思います
- 【6037】アサンテ(3.77%)
- 【7272】ヤマハ発動機(3.9%)
- 【8001】伊藤忠商事(3.38%)
- 【8058】三菱商事(3.69%)
- 【8098】稲畑産業(4.03%)
- 【8101】GSIクレオス(4.35%)
【6037】アサンテ(3.77%)
・23.3期の営業利益は前年比+3.4%、純利益+51.1%
・24.3期は営業利益+5.1%、純利益+5.1%予想
・配当性向は74%。今期も配当62円で維持
〇感想
コロナ前の業績には程遠く、配当も3年連続維持予想。コロナによる訪問営業制限が緩和されてきているものの、人件費などの販管費やガソリンなどの燃料代も嵩み、人手不足も問題として挙がっているようです。インフレによる消費マインド低下もあり、なかなか思うように業績は回復してこないですね
それでも一番きつかった2021年度からは徐々に業績も戻りつつあります。以前として住宅の長寿命化という国策にあった事業ですし需要もあります。そして配当性向は高めのものの、上場来減配はなく株主優待も年に2回ギフトカード1000円分と豪華です。光熱費などもずっとこの水準とは考えにくいので、いずれ利益率は改善してくると思っています
それでも、中期経営計画で明記されている2025年の目標が11.8億で2019年度の過去最高に及ばないですから、しばらくは株価も配当も横ばいですかね
【7272】ヤマハ発動機(3.9%)
・前年同期比で営業利益+81.7%、純利益+37.4%
・進捗率は31.2%とやや上振れ
〇感想
第一Qでしたが、売上高、営業利益、利益率は過去最高です。二輪車はほとんどの地域で前年よりも出荷台数が増加し、値上げやコストダウンも奏功し大幅に増益しています。
前回の本決算で15円の増配をしましたが、期中に追加の還元があるかもしれませんね。私は2020年3月から高配当株投資を始めましたが、本当に初期からずっと50株だけ持ち続けています。いい加減100株にしたいと決算の度に思っていますね
【8001】伊藤忠商事(3.38%)
・23.3期の営業利益は前年比-3.7%、純利益-2.4%
・24.3期は純利益-2.6%予想
・今期は20円増配の160円を予定
〇感想
2022年度は過去最高を出した2021年度に劣らない数字を出し、今期もほぼ横ばいで着地しそうです。三井物産や後述する三菱商事が前年比で二桁%減益する中、この数字なのは流石の安定感ですね。決算説明資料でも他商社同様資源で減益ですが、非資源は前年を大きく上回っています
(出典:決算説明資料)
さて、上図で気になるのが一番右の“その他”が-500億となっているところ。注釈には“バッファー-500億を含む”と記載があります「“バッファーってなんだ?」となったので調べました
バッファーとは、「予算・日程・人材・物資・在庫などに設ける余裕」という意味だそうです。無知なので知りませんでした。要するに“先行き不透明だから保守的に見積もって7800億としておくけど、上方修正する余地があるよ”と言うことですね。総還元性向40%としていますので、期中に追加の株主還元があるでしょう。強いですね
【8058】三菱商事(3.69%)
・23.3期の純利益+25.9%
・24.3期の純利益-22.1予想
・20円増配の200円&3000億円の自社株買い
〇感想
前回決算で25円の大増配をしていましたので、期初は配当維持か5円程度の増配になるかと思ったら20円の大増配。去年は1700億円の自社株買いを期初に発表後、追加で2000億円実施しています。そして今期は期初から3000億円の自社株買いを実施&消却予定ということです。これだけ自社株買いをしたから増配もできたということです。スケールが大きくてびっくりしますね。総還元性向40%を目途としていますが、去年は53%も使っています
(出典:決算説明資料)
2022年度は二年連続で過去最高を更新し、純利益1兆円を超えました。今期は主に資源ビジネスの減益を主因として1兆円は届かない想定ですが、9200億円予想と高水準を維持する見込みです
資源ビジネスも非資源ビジネスも強い。まさに総合商社の王者ですね。この企業をPFの主力にしている方を多く見かけますが、羨ましいですし私もそうしたいです。最近三菱商事の保有額が100万を超えましたが、もっともっと欲しいですね
【8098】稲畑産業(4.03%)
・23.3期の営業利益は前年比+1.3%、純利益-12.8%
・24.3期は営業利益+3.4%、純利益+7.8%予想
・今期は5円増配の120円を予定
〇感想
23.3期は純利益こそ前年比マイナスですが、営業利益は過去最高を更新しており、これが企業の実情であると認識しています。経常利益以下は主に金利の影響を受けてのマイナスなので仕方ないかなと思います
今期も営業利益は過去最高を更新予定。純利益は2021年度を下回るもののEPSは過去最高。これは自社株買いを行っている賜物ですね。素晴らしい
今期はFPD用パネルの需要が回復する見込みですし、為替レートも1$=130円と想定しているので業績が上ブレることも考えられますね。総還元性向50%という還元方針を示していますが、配当性向は31%ですので、期中に追加の株主還元があると思います。おそらく自社株買いをどこかでやってくれるでしょうね
【8101】GSIクレオス(4.35%)
・23.3期の営業利益は前年比-8.9%、純利益+7.9%
・24.3期は営業利益+53.1%、純利益+10.2%予想
・23.3期の配当を3円増額、今期は5円増額し80円
〇感想
2022年度は営業利益は貸倒引当金繰入を計上したことでやや減益したものの、有価証券の売却益が特別利益に乗り純利益は増益。中期経営計画を上回る進捗で配当も増額してくれました。更に今期も5円増配、これで8期連続増配予定です
(出典:決算説明資料)
今期は繊維事業・工業製品事業ともに売り上げの拡大を見込んでいますので、まぁ今のところは問題なさそうですね。ここは期末一括配当なので、約一年前に購入していますが、配当を受け取るのは初めてです。ワクワクしますね
現在100株保有しており、どこかのタイミングでもう一単元買って優待のグレードアップを目論んでいたのですが、GSIクレオスと竹中製作所が共同開発した「ナノテクト」という商品がサウジアラビアの国有会社であるサウジアラムコに採用されるニュースがでて株価が急伸しました。世界最大の原油生産、輸出量を誇るサウジアラムコですから、それなりのインパクトはありましたね
ただ、それに関しての記述は決算資料には記載されていないので、どうなるのかはよくわかりません。いずれにしても買っておけばよかったです
プライベートが忙しく、どこよりも遅い決算振り返りとなっていますが、ここまで読んでいただきありがとうございます。今後も定期的にブログ更新します。
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