三和ホールディングス(以下、三和HD)に新規投資しました。普段は一株投資でコツコツと買っていく私ですが、今回は100株での単元購入を実行しています
今回は三和HDについてまとめていきたいと思います
三和HDとは
三和HDと聞いても聞き馴染みのない方も多いと思いますが、“三和シャッター”と聞くと聞いたことのある方も多いのではないでしょうか
三和HDはシャッターや扉、ステンレスフロントから宅配ボックスや電源供給システムまで、“動く建材”を製造・販売・メンテナンスしている企業です
創業は1956年。1963年に東証2部上場し1970年に東証一部に移行。1974年に海外進出、2007年に“三和ホールディングス”となりました
現在は日本、北米、欧州、アジアの26ヵ国に64カ所の製造拠点をおくグローバル企業で、102社の子会社を有しています。海外売上比率は50%を超えています
マーケットシェアについて
三和HDは国内や世界でのマーケットシェアが高いのが魅力です。以下、三和HDのシェアあについて簡単にまとめました
・重量シャッター
日本1位、北米1位
・軽量シャッター
日本1位、北米1位
・産業用セクショナルドア
日本1位、北米1位、欧州2位
・ガレージドア
日本1位、北米2位、欧州2位
・スチールドア
日本1位、欧州2位
とまぁ、まだまだトップシェアを誇る製品はあるのですが、紹介はここまでにしておきます。興味のある方はHPから確認できますのでリンクを貼っておきます
暮らしの中の三和グループ|個人投資家の皆様へ|IR情報|三和ホールディングス株式会社
業界内でもトップシェアを誇っており、国内でのマーケットシェアは50%を上回っています。これは他を寄せ付けない圧倒的な数字。世界でも7%を誇っているグローバル企業です
事業セグメントと財務状況
三和HDの事業セグメントは日本・北米・欧州・アジアの4つに分かれています。国別にセグメントが分かれていることもグローバル企業らしさを感じますね
売り上げ構成比は日本が50%、北米30%、欧州18%、アジアが2%となっています
(出典:HPより)
やはり先行して北米に進出していたことで着実に売り上げを伸ばしているのかなと思うところです。海外でのM&Aを積極的に行っており、米国には創業100周年を超える子会社も有しています
中期経営計画では日本、北米、欧州といったコア事業の領域を拡大しつつ、アジア事業の成長に注力することとしています
中国、台湾、ベトナム等への設備投資を積極的に進めていく方針であり、今後も海外売上比率は高まっていくことが予想できます
個人的には、中国にそれほど頼っていないのはいいなと思いました
財務状況ですが、自己資本比率は40~50%を推移しています
有利子負債は年々圧縮され、利益剰余金は積みあがっています
(出典:IRBANK)
財務状況は問題ないと言えそうですね
今後の見通し
売り上げについてですが、右肩上がりに増えていることが決算説明資料から伺えます
(出典:決算説明資料)
三和HDは2030年に向けた“三和グローバルビジョン”において、2022年度からの中期経営計画で5つの基本前略を立てています
①日・米・欧のコア事業の強化・領域拡大
②アジア事業の成長力強化
③防災・環境対応製品の拡充と製品・サービスのスマート化
④デジタル化とものづくりの革新
⑤サスティナビリティ経営の推進
①について、特にサービス事業の強化を意識しています。製造して販売で終わりではなく、経年劣化による修理や取り換えといったサービスを定着させ、ストック収益を生み出すということを意識しています
現状は日本国内の利益率が高いのですが、これはそのストック収益を得られるサービスが定着しているからでしょう。今後は世界中にサービスを定着させることを目指しています
また、M&Aによる事業領域の拡大をこれからも実施していく方針を掲げ、2024年までに200億円を投資するとしています
②について、アジアは事業基盤が脆弱ですが、逆に言えば伸びしろとして捉えることもできます。中国、ベトナム、台湾、インドネシアのそれぞれに生産設備を作っており、日・米・欧に次ぐ第四の収益の柱として成長を期待します
③について、三和HDはそもそも防災と密接な関係にあります。地球温暖化に伴い災害が頻発し激甚化し世界中で注目されている中、世界的にシェアを獲得している三和HDの役割は大きいでしょう
防火シャッターや防火ドアといった火災に備える製品の他、耐震使用のドアやシャッター、停電に対応した電源供給システム、浸水に備える耐水シャッターといった製品を取り扱っています
この防災・環境対応商品の売り上げは2021年の1525億円から、2024年には400億円増額の1950億円を目指しています
また、コロナ禍によって非接触型のリモート扉や喚起タイプのシャッター、Iotを活用したスマート化の推進を進めていき、時代のニーズに即した製品を提供していくこととしています
④のデジタル化の推進には設備投資に年間で460億円を注ぎ込む計画であり、生産性の向上に期待が持てるかなぁと期待しているところです
中期経営計画で2024年度に目標としている売上高5800億円に対し、2022年度の売上高予想は5450億と達成目前です。また、営業利益率は2022年度の予想時点で目標の450億円に達しており、進捗は非常に順調と言えそうです
(出典:決算説明資料)
株主還元と株主優待
三和HDは2022年に株主還元方針に関して、配当性向35%から40%に変更しています。それに伴い増配し、さらに業績上振れで第一四半期決算から追加の増配を発表しています
過去の配当推移ですが、2010年から15年連続非減配となっています
また、EPSも右肩上がりに形成されており、この推移が継続されるなら安定して増配してくれることが予想できます
(出典:IRBANK)
また、株主優待制度もあります。100株で500円のクオカードとなっています
1000株以上でグレードアップしますが、そこまでは考えていません
(出典:HPより)
これが面白くて、必ずマリリン・モンローのクオカードを送ってくれるそうです
これは社長の好みなんですかね?こだわりがあって個人的には好きです。“このこだわりがあるなら優待廃止の可能性も低いかな?”なんて都合のいいように解釈しています
現在の株価
2023/1/6終値時点の株価は1207円。配当利回りは4.14%です。この株価の水準は配当性向を引き上げて以来の高利回りです。そもそも過去に利回り4%を超えることがほとんど無く、高配当株とは呼べない銘柄でした
2022年の最高値から400円程下落している現在の株価は安いと感じています。また、この先の下落余地は大きくないと判断しました。普段は一株投資を基本としますが、単元購入して株主優待を貰いながら企業の成長を期待して長期保有したいと思い投資に至っています
三和HDはトップクラスのマーケットシェアを誇るグローバル企業であり、安定した高配当株という認識でいます。これ以上株価が下がるようであれば更なる追加投資も検討していきたいと思います
今後も定期的にブログ更新していきます
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