9/26に中央倉庫に新規投資しました。単元での投資です。
今回は中央倉庫についてまとめていきたいと思います
中央倉庫とは
1927年創立、昭和2年ですからかなり歴史を感じますね。もうすぐ100年を迎える企業です
事業内容は倉庫業、運送業、国際貨物事業、不動産賃貸業を行っていますが、東北を除く全国及び中国に9つの支店と26の拠点を持っています。保管・輸送・輸出・梱包等、物流サービス全般を一貫して行えることを強みとしていますね
売り上げの80%は国内物流事業で、倉庫・運輸業が占めています。自社倉庫を23保有しており、全拠点に自社便を配置していますから輸送網が構築されていますね
(出典:個人投資家説明会資料)
18.3%は国際貨物事業で、全国から貨物を取り寄せ、梱包・保管・輸出・現地へ届ける。逆に現地からを輸入し国内のお客様へ届けるという輸出入を行っています。2023年1月に会社として初めてM&Aを実施し、テスパックという梱包会社を子会社化しています。この“梱包業”というのが他の倉庫業にはない強みですね
不動産賃貸事業は2022年3月に宿泊施設「京都梅小路花伝抄」を建設し不動産事業を始めたところで、売り上げに占める比率は1.4%にとどまっています。現状は稼働率が高くて利益率が50%弱と非常に高くなっています。倉庫業界はどこも不動産賃貸業を行っていますが、中央倉庫はこれまで倉庫業のみで行っていたところがありますから、今後は不動産事業にも注力していくようです
このホテルのHPを見たのですが、とっても素敵だったのでリンクを貼っておきます。京都に行ったら宿泊したいな
館内施設 | 【公式】京都梅小路 花伝抄| ホテル - 共立リゾート (hotespa.net)
成長性について
中央倉庫の将来へ期待されている事業が、豊通ペットリサイクルシステムズの物流です
飲料メーカー各企業が2030年までにペットボトルは全てペットボトルをリサイクルされたものを使うと公表しており、新たな市場として注目されています。
中央倉庫は豊田通商が作った子会社である豊通ペットリサイクルシステムズに出資をしています。この会社はペットボトルからペットボトルを作る企業で、廃ペットボトルの調達業、飲料メーカーへの販売物流、海外輸出などの事業を獲得しており、企業の成長エンジンに繋がると期待してます
(出典:個人投資家説明会資料)
また、2023年6月に滋賀県に大津営業所が竣工しました。この倉庫は敷地内バリアフリーと休憩室及び宿泊設備を有したものとなっています。物流の2024年問題に向けた対応となっており、この取り組みがうまくいくなら今後の事業投資に役立つというわけですね
2026年にも大型の倉庫が竣工する準備をしているとのことですから、事業の展開には期待していきたいと思うところです
※2024年問題
ドライバーの時間外労働に上限が適用と月60時間超の残業割増賃金率の引き上げが適用されます。これにより、ドライバーの収入減、会社全体の利益低下などが懸念されている問題です。倉庫に宿泊機能を持たせることでドライバーの負担を軽減するという試みですね
業績と財務について
現在中期経営計画の二年目となっています。今期は27.5億円の営業収益をめざしていますが、その進捗率は第一四半期までで24.7%と比較的順調に推移しています
(出典:個人投資家説明会資料)
中期経営計画の目標である営業収益29億円という数字は、これまでの業績推移からするとかなり高い目標です。なにせ倉庫業界の中でも中堅で、長い期間利益水準が横ばいだった企業ですから。ただ、2022年度からの利益の推移を確認すると現実的な数字にも思えますね
下のスライドを見ると、自己資本比率は75.8%、営業利益率8.2%と、どちらも業界内で高水準です。50年以上赤字なしというのは頼もしいですね
(出典:個人投資家説明会資料)
株主還元について
前中期経営計画まではDOE(純資産配当率)1%を下限にした配当政策をとっていました。増配をしていくのではなく減配しないことを意識した配当政策で、言ってしまえばそんなに積極的に配当を出していこうという感じではなかったようです
普通配当は今期で15年連続非減配予想でしたが、2008年度から2021年度まではずっと22.5円のまま横ばいでした。それが2022年度に市場区分をプライム市場に選択し、プライム市場の上場維持基準を安定的に満たせるように変化が進んでいます
具体的には、“配当性向の導入”、これは2024年度に配当性向40%へ引き上げることとしています。今期の配当性向予想は33.5%。配当金は30円を予想していますが、仮に利益が横ばいだったとしても配当性向40%に引き上げた際の配当金は約36円になります
また、現行の中期経営計画が始まった2022年度より中間の権利でも株主優待制度を導入し、それまでお米券だった優待を使いやすいクオカードに変更しています
9月権利で500円分、3月権利で1000円分のクオカードを頂けますから、配当+優待の総合利回りは4%を超えることになります
(出典:個人投資家説明会資料)
安定配当から増配基調へ変化し、株主優待も拡充されています。現在の配当利回りは3%を切っており高配当株とは言えませんが、未来の高配当株化を期待しつつ、優待を楽しみながら長期保有するぐらいでいいのかなと思っています
現在の株価&指標について
2023/9/29終値の株価は1106円、配当利回り2.71%
PER12.35倍、PBR0.49倍となっています
9/27に権利付き最終日を迎えていますが、もともとの株価が非常に安かったのであまり下落しませんでした
特に1倍を大きく下回るPBRについては意識を持っているようで、社内でもPBR解消委員会を立ち上げているとの話があります。今後の還元強化に期待するところです
2022年度にプライム市場になって以降、企業が変わっているなという認識を持っています。前述の通り不動産賃貸業への進出、M&Aの実施、高い目標を据えた中期経営計画の策定、株主還元の拡充といった内容のほか、個人投資家に企業価値をアピールするための説明会も多くの回数をこなしています
個人的に、大企業の株価が大きく上がってしまっていますから、中小型株にも目を向けて投資をする必要性を感じています。その中で中央倉庫は未来の高配当株として期待する企業として長期的に保有していきたいと考えています
なにより、企業の誠実性をHPやIR資料が充実してる点からも感じます。これは感覚的なものですから人それぞれですけどね。機会があれば別名義で追加投資も検討していきます
今後も定期的にブログ更新していきます
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