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年収400万の介護士でも資産形成できると信じて投資に励んでいます

【12年連続増配】ヒューリックに300株の新規投資│事業内容・株主還元・将来性について

212/27、12月の権利付き最終日にヒューリックに300株の新規投資をしました。今回はヒューリックについてまとめました

 

ヒューリックについて

不動産ディベロッパーで、不動産業界では時価総額第4位の規模を誇ります。オフィスビルを中心に2022年12月末時点で東京23区を中心に全国266棟を保有しています

 

1957年に富士銀行(現:みずほ銀行)の店舗ビルの保険代理業務を目的として設立されました。この時の社名は「日本橋興業株式会社」です

2007年1月、創業50周年の折に商号を「ヒューリック」に変更し、翌2008年に東京証券取引所に一部上場します

 

事業内容は不動産賃貸業を中核にしています。オフィスや商業施設、ホテルや高齢者施設ですね。そのほか、不動産投資や不動産開発も行っています

 

2008年の上場以来、業績は過去最高を更新し続け、配当も連続増配を継続しています。下のグラフは直近の第3四半期決算資料ですが、美しい右肩上がりを築いていますね

(出典:決算説明資料)


ちなみに、ヒューリックの社名の由来は「HUMAN(人)+LIFE(生活)+CREATE(想像する)」の頭文字から組み合わさって作られています。人々の暮らしをより快適にするために多様な商品・サービスを創造・提供していくという思いが込められています

 

また、超エリート集団という一面を持っています。2022年末時点でのヒューリックの従業員数は202名。そして経常利益は1136億円です。つまり社員一人当たりの経常利益は5.6億円ととんでもない数字を出しています。まさに少数精鋭。この効率の良さ、生産性の高さが上場来最高値を更新し続ける源になっているんですね

 

ちなみにこれだけ一人当たりの利益が高い分、給与も非常に高いです。東洋経済オンラインの記事によると、平均年収はなんと1708万、上場企業の中でも3番目に高い数字です。私の4倍以上です。くぅ。。。

参照:平均年収「全国トップ500社」最新ランキング 1位は平均年齢は31.4歳で平均年収2269万円 | 賃金・生涯給料ランキング | 東洋経済オンライン (toyokeizai.net)

“選択”と“集中”

ヒューリックの事業の全てに言えることですが、特徴として選択と集中があげられます。日本は高齢化社会が深刻化しており、地方都市などでも人口が減少し始めています。

 

その一方で、東京都は人口増加が続いており、今後も流入が続く見通しです。ヒューリックはこの東京23区に経営資源を集中しており、その8割が駅から徒歩5分以内にあります。この都心×駅近に不動産を多く所有することで、空室率を低下させています

 

直近の第3四半期決算資料には最新の空室率が掲載されていますが、市場平均の都心空室率が6.1%に対し、ヒューリックは都心の空室率0.6%、全物件の空室率は0.3%となっています。群を抜いてますね

(出典:決算説明資料)


「都心・駅地下・好立地」にこだわって事業ポートフォリオを拡充させてきたことが奏功しています。保有物件の74%が駅から徒歩5分圏内にありますし、日本屈指の高級商業地である銀座にも37の物件を保有しています

 

また、オフィスについては中規模ビルに経営資源を集中させているのも特徴です。日本企業の99%は中小企業ですから、潜在的なニーズが中規模の方が大きく、かつ「駅から5分以内」の物件で他社と差別化を図っています。その結果がこの空室率の低さなんでしょうね

 

 

(出典:HPより)


そして、地方オフィス、大規模オフィス、海外投資などには一切事業投資を行っていません。人口動態や事業リスクを考慮して投資先を厳選しています。事業の取捨選択がうまいんですね

 

建て替え事業とバリューアッド事業

ヒューリックの不動産開発事業ですが、“建て替え事業”“バリューアッド事業”が特徴であると思います

 

まず建て替え事業ですが、保有する古い物件は土地を最大限に活用することが出来ていないケースが多いため、保有物件を建て替えることで賃貸面積を増加させ収益性を向上させることができます。下の図が分かりやすいでしょうか

(出典:HPより)


都心の好立地物件だからこそ生きる事業だと思います。この建て替えコストは空室率の低さでペイできるのでしょうね

 

そして、この建て替えたビルは新築ビルとなりますから、高い賃料を設定できるというメリットもあります。これは強い

 

 

次にバリューアッド事業ですが、以下の写真が分かりやすいと思います

(HPより)


建物は経年劣化とともに物理的にも社会的にも劣化していきます。バリューアッド事業とは建物の用途を変換し、その時代にあった造りに直して価値を引き上げることです

 

写真を見ると、商業施設の雰囲気もガラッと変わりましたよね。現代のニーズにすることで価値を以前と同等以上にする。建物も成長してるって感じで、なんかいいですよね

 

新規事業も展開

ヒューリックは不動産賃貸事業以外にも収益の多様性を図る為、新規事業にも力を入れています。私が特に見ていて気になったのは“高齢者・健康ビジネス”“観光事業ビジネス”です

 

高齢者・健康ビジネスですが、私は調べるまで全く知らなかったのですが、ヒューリックは高齢者施設を4000室以上保有しており、この数字はアジアでもトップレベルです。私は介護士なので、なんとなくうれしい気持ちになり、身近に感じました。

 

2025年には5000室を目指すとしています。東京で介護業務を経験していた身としては、東京は特に入居待機の高齢者が多くいますから、ニーズに合ってるなぁと感じました。AIやIoTを積極的に活用していく構想も人手不足の介護業界に必要だと思います。いいですね

(出典:決算説明資料)


“観光事業ビジネス”ですが、これも調べて知って驚いたのですが、「ふふ」シリーズのホテルはヒューリックだったんですね。高級温泉旅館として人気が高く、私の妻も「ふふ行きたい」とよく言ってます。子連れでも行きやすいと評判のようです

 

ふふ以外にも価格帯の異なるホテルブランドを運営し、ニーズに合ったインバウンド需要をとらえていくとしています。今年はコロナが5類になり、旅行に行く方も増えましたよね。ふふ行きたいな。私も

(出典:決算説明資料)

 

他にも物流事業やデータセンター事業、教育事業や環境事業など、調べて紹介したい内容が沢山あります。でもキリがないので今回は上記の二点だけ紹介します。とにかく時代を先読みして事業を展開するスピード感が凄いですね

 

それにしても、少ない従業員で多様なビジネスを展開しているヒューリックすごすぎる。本当に少数精鋭のエリート集団だなぁと思いますね

 

増資について

ヒューリックは毎年最高益を更新していますが、株価はずっと900円~1500円のレンジを行き来しています。その理由は、株価が高値圏に来ると増資をすることがある為です

 

増資とは資金調達の為に株式を新規発行することです。自社株買いの反対みたいなものといったら語弊がありますかね??

 

増資をすると、EPSが減少し株価が下落します。わかりやすくすると、

株価=PER×EPSです

そしてEPS=純利益÷発行済み株式総数です

 

なので計算式の分母になる発行済み株式総数が増える⇒EPSが減少する⇒株価が下落するということになりますね

 

直近では2021年9月に9000万株の大規模増資をして株価は300円程落としました。これは当時投資していた人たちからしたらたまったものではないですよね

 

一方で、この増資がヒューリックの急成長を支えているのもまた事実だと思います。現に増資をしているにも関わらずEPSは着実に右肩上がりで推移していますし、過去最高益を毎年塗り替えています

(出典:決算説明資料)

 

定期的に増資をする企業であり、株価は下がることがある。これを念頭に投資する必要があるかなと思います。そして株価が下げた時に、過度に不安にならない方がいいかなとも感じています

 

現行の中期経営計画では2029年の経常利益について1800億円を目標にしています。これは10年で2倍にするという数字。本当にできるのかと感じますが、前中期経営計画でも目標値に対し4年前倒しで到達しています。今期も第3Qで上方修正をしています

 

(出典:中期経営計画)

 

上記の資料には「年100億円水準の増加」と書かれていますが、実際には100億円を上回るペースで利益を積み上げています。掲げた目標に向かって順調に進んでいますね

 

企業の成長の為には増資も力に。そんな認識でいようと思います

 

株主還元:配当&株主優待について

ヒューリックは2012年以降、連続増配を続けています。2023.12期で11年連続増配の予定です。配当性向は現行の中期経営期間は40%以上としています。下のグラフを見ると非常に美しいですね

(出典:決算説明資料)

 

そして、ヒューリックが個人投資家に人気である理由に株主優待制度があります

300株保有で3000円相当のグルメカタログギフトがもらえ、3年以上継続保有するともう一冊貰えるようになるというもの

 

そしてこの優待制度、2025年12月より制度が変更されることが今年の8月に発表され、継続保有期間が2年未満の場合は優待がもらえなくなり、3年目から6000円のカタログギフトが送られるようになります。つまり、今回の12月権利で300株保有していれば、制度が変わってからも毎年優待が貰えるということです

(出典:株主優待制度の一部変更に関するお知らせ)


今回投資を決断した一番の理由はこの優待制度変更。もともと旨味がある優待だとは知っていましたが、権利を取らないと優待の取得難易度が上がってしまい、おそらく今後二度と投資しなくなると思いました

 

そして改めて権利付き最終日直前に自分なりに企業を調べ直し、とてもいい企業だと思いましたので思い切って300株保有を決断しました

 

こうして制度変更をした以上、優待を廃止するということは考えなくていいでしょう。中期経営計画の目標値を達成させることができるのであれば連続増配も問題ないかと思います

 

今回の投資判断について

取得単価1488円で300株購入しました。指標面を確認すると決して割安と言う水準ではありません。また、取得に対する配当利回りも3.23%と決して高いわけではありません

 

また、前述した通り増資が行われたり、日銀の政策金利が上昇したらヒューリックにとっては向かい風になるのは間違いないでしょう。そういったリスクを内包しており、決して安くない株価で購入したのが仇となるかもしれませんね

 

ただ、今回の投資には個人的な満足感があります。8月の優待変更の発表以降、ずっと株価を監視して投資タイミングを図っていました。最後の最後まで悩みましたが、思い切って購入して今はスッキリした気持ちです

 

改めてヒューリックと言う企業を調べてみて、人口動態や時代のニーズを的確に、そしてスピーディーに事業を展開しており、将来にわたって不動産業界で生き残っていく力をもった企業だと感じました。また、個人的な印象なのですが、HPや決算資料の見やすさ、欲しい情報が手に取るようにわかる感覚を覚えました。こういったところからも「いい企業だな」と感じさせてくれます

 

丁度新NISAが始まりましたので、株主番号が変わらないように特定口座から新NISAに移したいと考えています。特定口座に100株だけ残して200株を新NISAに移せば株主番号は変わらないという認識でいますが、これであっていますか??間違ってたら誰か教えてください

 

 

今後も定期的にブログ更新していきます

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