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年収400万の介護士でも資産形成できると信じて投資に励んでいます

【備忘録】多指症の娘と一緒に入院、手術、そして退院して来ました

当ブログでは日頃より投資について書いていますが、今回は投資とは関係ない内容です

 

1歳11カ月になる娘。生まれつき右足の指が6本ある多指症の娘が入院、手術し、指を1本切除してきました。1週間の入院生活を父親である私が一緒に過ごしてきました

 

今回は備忘録として、入院、手術、退院、そして思うことを備忘録としてまとめていきたいと思います

 

多指症の娘と一緒に入院して来ました

娘は2021年に誕生し、生まれつき右足に6本の指がある“先天性多指症”という病気でした。足の多指症は2000人に1人の割合と言われており、まぁまぁ珍しいかなぁというところです

 

生まれた当時のブログ記事がありますので、よかったら見てください

【過去記事】

kooonyaaa.hatenablog.com

 

全身麻酔して手術をする必要があると言われ、0歳のころから県立のこども病院に受診していました。当初は昨年の11月に手術をする予定だったのですが、娘が体調不良で中止となり、翌月にはコロナになり再延期。体調を整えてようやく手術の運びとなっています

 

今回の手術の為に家族はGW期間中、妻の実家に帰ってゆっくり過ごしてもらいました。私は仕事を休む為、GW期間中は休みを取らず働いていました。度重なる延期でしたが、職場の皆さんが暖かく送り出してくれたことに感謝しています

 

入院前の準備から結構大変です。仕事も終わらせておかなければならないし、入院準備もなかなか骨です。付き添いの私の食事は出ませんから、あらかじめ食事を用意しておかなければなりませんでした。ちょうどJTから株主優待のインスタントラーメンとパックご飯が送られてきたので持参しました。大変お世話になりました

 

後は簡単に食べられる肉や野菜、缶詰、飲料水など、一週間分となるとかなりの荷物になります。そのほか着替えやおむつも大量に持って行かなければなりませんから、なかなか苦労しました

入院当日~検査&検査&検査~

入院日は5/8でした。10時に受付し、レントゲン、麻酔科、病棟に上がってからは外科医の問診と忙しかったです

 

麻酔科では、全身麻酔を行うことに対するリスクの説明を受けました。麻酔後に急変し死に至るケースは10万件に1以下の確率とのことです。まずありえないことですが、それでも確率が0%じゃないだけで不安にもなります

 

また、麻酔中は自力呼吸をしなくなるので口の中にカテーテルを挿入し人工呼吸器をつけるとの説明を受けました。麻酔から目が覚めると興奮状態になるということも伝えられました

 

レントゲンでは手術する右足の骨を見せてもらいました。余分な指は右足から数えて5番めの指とのこと。写真には4番目の指の骨の根元にくっついて生えているのがはっきりと確認できました。その時の写真です


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この状態はかなり珍しいらしく、「多指症の中でも複雑な手術になるね」との話をされました

 

もっとも多いパターンが親指や小指の横に生えているケースで、それほど難しい手術ではないようです。しかし娘の場合は5番目の指を取り、6番目の指を内側に寄せるように縫わなければいけない、さらに骨も根元までくっついているため深くメスを入れなければならないということでした

 

諸々の検査を終えて病室に入り、お風呂の予約、荷物の整理を済ませます。勿論娘はじっと待ってくれないのでその都度対応しながらです。こども病院ということでおもちゃも沢山ありましたので、ひたすら一緒に遊んでいました

 

夕方には手術の説明や娘が落ち着くよう好きな曲、点滴をどっちの腕に指すか、麻酔と一緒に好きな香りを出すが何がいいのかなど聞き取りがありました。子供たちが安心安全に手術に迎えるようにいろいろな工夫がされているんだなと、頭が下がる思いでした

 

ちなみに好きな曲はおかあさんといっしょ、ゆびしゃぶりする左手は点滴をしないようにお願いし、匂いはわからないのでリンゴと伝えました

手術当日~手術前~

入院初日の夜はぐっすり眠ってくれました。私は寝つきが悪かったです

5/9(火)、手術当日は絶食対応です。8:30以降は水分もダメで、あとは手術に呼ばれるまで病室で待機でした

 

娘が何も食べられない以上、私も何も食べられません。私が食べているのを見ると必ず欲しがりますから。娘はお腹が空いたのかぐずっていました。途中から妻も合流し、二人であやしながら時間をつぶしていました

 

10:30ごろに手術前の薬の時間になりました。この薬は麻酔の導入を促進させる薬とのことで、簡単に言うと「眠くなりやすくなる」というもの。薬を飲んで30分ほどすると娘は眠ってしまいました

 

11:15に手術室に移動することになり、娘を手術台に乗せ、手術室まで妻と一緒に移動しました。入り口前にモニター画面があり、そこに娘の手術内容が詳細に記されており、内容に同意をします。そして娘は確か6人ぐらいのスタッフと一緒に手術室の中に入っていきました。胸が締め付けられる思いとはこのことを言うんだと実感しました

 

私と妻はそこから病室に戻り待機です。手術は3時間はかかると言われていました。待っている間、お互い普通の会話をして過ごしていました

 

手術当日~手術後~

手術室に入ってから2時間ほどして、執刀医が病室に来てくれました。「手術は終わりましたからね。今は麻酔が効いているから、自然に呼吸し始めたら戻ってきますよ」と説明を受けました

 

そして持っていたカメラで手術を終えた娘の写真を見せてくれました。右手に点滴、口には人工呼吸器のマスク、血圧や心拍数、血中酸素濃度を測る器具など、いろいろなものが小さな娘の体についていました

 

そして右足の写真。足先から足首までを10とするならざっと7ぐらいまでは縫われていました。こんなにメスを入れられたのかと思うとやっぱり胸が締め付けられる思いです

 

それでも、取った5番目の指を埋めるように指が綺麗に並んでいました。指先だけ見たら何もなかったようにきれいな並びです

 

「もしかしたら小指が外に向いてっちゃうかもしれない。それはこれから成長していく過程で様子を見なきゃいけないけどね。もう少ししたら病室に戻ってくると思うから」と言い、執刀医は戻りました

 

それから40分ほどした14:45、娘は病室に帰ってきました。右手に点滴、口元には人工呼吸器のマスクは付けていますが、カテーテルは既に外れており、自力で呼吸をしていました。指には血圧や心拍数を測定する器具が付けられ、モニターに映っていましたが、正常値でした。右足はシーネ(足を固定する板)をあてられ包帯で巻かれた状態。本人はぐっすり眠っているようでした

 

病室のベッドに移り、スタッフたちが病室から出た後、娘が目を覚ますのを待っていました

 

16時に娘は目を覚ましました。そして大声を出し身体をばたつかせました。事前に聞いていた麻酔後の興奮状態と言うことを理解していましたが、かなり激しく、抱っこしていることができませんでした。点滴のチューブが体に絡まり、点滴が外れないか心配でした

 

30分ほどしてようやく落ち着き、食事開始の許可が出て、娘の好きなアンパンマンのスティックパンとゼリーを食べました。朝から何も食べずお腹が空いてたせいか、勢いよく食べました

 

その後もあまり発語はなく、ぼやぼやっとした様子で、時々落ち着かず抱っこするという感じでした。20時に点滴が外れましたが、その後も落ち着かない様子で足の痛みもあり、痛み止めを飲んでようやく眠る事ができました。この日はなかなか私も離れることができず、夕飯を食べたのは娘が寝付いた22時近くだったと思います

 

手術翌日から退院まで

5/10(水)、手術の翌朝です。娘は目が覚めるとニコッと笑顔を見せてくれました。この時が一番ほっとした瞬間でした

 

翌日はベッド上で安静とのことで、看護師さんが玩具を病室に持ってきてくれたり、娘も疲れてたのかあまり動きは多くありませんでした。ベッド上での清拭は大暴れでしたが…

 

食欲もあって普通に食べましたし、時折自分から動こうとすることもありました。足以外は普段通りで、手の届く範囲で物を落としたりといったいたずらもあり手を焼くこともしばしばありました

 

5/12(金)、術後3日目からは入浴と外気浴の許可がおりました。右足にビニールを巻いて濡れないようにし、シャワーで身体を洗いました。大泣きでしたが、じっと入ってくれました

外気浴は病院の屋上に出て風にあたりました。久々に外に出れて娘も笑顔でした。私も久々の外気に触れて気分は良かったです

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またこのころからは自分で動こうとする行動がよく見えました。立ち上がることは無いですが、膝たちして動いたり、ハイハイをしたり、ちょっとつかまり立ちしてみたり。執刀医からは右足に負荷をかけないようにと口酸っぱく言われていたので気を付けていましたが、本人も重心はかけないようにしていました

 

この日に看護師さんや常駐している保育士さんが、母の日に向けたメッセージカードを作ろうと提案してくれました。娘の手形を台紙につけ、好きなシールを張るという簡単なものでしたが、病院の方々の温かい対応に感謝しかありません

 

また、この日の足の処置をした際に、5/15(月)に退院することが決まりました。経過はよく、予定よりも二日早い退院となります

 

5/13・5/14と土日も特に変わりなく過ごし、退院当日を迎えました

 

退院~帰宅~

5/15(月)、この日は娘の起床が5:30と非常に早かったです。7:00前からお腹が空いたのか大騒ぎで、仕方なく私の朝食のパンを渡しました。思い返せば入院期間中もこんな事が沢山ありましたね

 

朝食を食べ、元気いっぱいの娘はおもちゃで遊びまくりです。私が退院準備しようとしても抱っこを求めてきて何もさせてもらえませんでした

 

9:00に執刀医が訪れ、足の状態を確認し、「このまま退院にしましょう」と言ってくれました。看護師さんからは「退院準備ができたら呼んでください」と言われていたのですが、娘が何もさせてくれませんでした

 

10:00ちょっと前に妻が到着し、娘の対応をお願いしようやく退院準備を開始。

10:20ごろに看護師さんと一緒に最終確認を終え、退院しました

 

病院を出て車に乗り込み、途中で100円ショップにより娘のお風呂に使うビニール袋とテープを購入し、無事に家路につきました

 

帰宅後の娘は滅茶苦茶に動きました。右足をかばうように膝立ちでガンガン動き、おもちゃ箱をひっくり返したり、上手にアンパンマンバイクにまたがったり。娘が一人いるだけでこんなに家が汚れるのかと妻が改めて思い知っていましたね。私は入院期間中に何度も思い知りましたが

 

私は荷物を整理し洗濯し、いろいろ落ち着いたのが12:00頃。

昼食を簡単に済ませると疲れた娘はぐっすり寝てしまいました

 

夕方に息子の保育園に迎えにいきました。保育園にいくのも久々でしたので、息子は嬉しそうでした。「○○(娘の名前)ちゃんは?」と聞くので家で寝てると伝えました。退院するのを楽しみにしてくれていたようです

 

息子が帰宅すると、寝ていた娘も丁度おき、「たーたー(娘はなぜか息子をこう呼ぶ」)と声を出し、ふたりでぎゅーっとしてました。涙が出そうでした

 

その後は妻が夕食準備、私と息子と娘の3人でおもちゃで遊び、夕ご飯を久々に4人で食べました。お風呂の時は娘の足をビニールで包みましたが、息子が興味津々でした。娘は大泣きでした

 

諸々終わり、4人で寝室へ。これも久々です。相変わらず娘はいたずら好きで、3人を順番に叩いて回ってました。怒られるとゲラゲラ笑うのがいつもの流れです。こうやってるから寝る時間が遅くなります。多分一番早く寝たのが私でした

 

 

娘はまだ保育園にはいけず自宅療養期間が続きます。2日に1回程度は病院にいって傷の経過と洗浄をしなければいけません。抜糸は来週になるかと思います。これからは妻が仕事を休み、代わりに私が仕事に復帰する流れとなります。保育園にいけるのは6月からかなぁと思っています

 

入院を終えて

入院を終えてまずは一安心しています。生まれた時に足の指が6本あると知ってから、ずっと手術が不安でした。そもそも歩けるのかといった不安もあったわけですが、無事に終わって良かったです

 

娘はとっても元気で、歩くのも時間の問題でしょう。足の形はもしかしたら少し違和感が残るかもしれません。数年先も定期的に経過を見に病院に行く必要はあります。いろいろとわかる年齢になったら文句を言うかもしれませんね

 

今回の入院・手術を通して、改めて今目の前にある生活が当たり前ではないことを認識しました。普段からお金に関することばかり書いていますが、家族が健康でいることが何よりの幸せであることだとだと感じます

 

振り返ればあっという間でしたが、当時、特に手術当日の病室で待っている時間は非常に長く感じました。その時はツイッターで頂いたコメントをみていました。沢山の温かいコメントに感謝の気持ちでいっぱいです。不安な中、心の支えになりました。本当に本当にありがとうございました

 

余談

備忘録として、印象に残っていること、記憶に残しておきたいことをメモ程度に残そうと思います

 

○入院前、息子に入院することを伝えると、うまく理解ができなかったようで、「もうパパと○○ちゃん(娘の名前)に会えないの?」と目に涙を溜めていました。まだ息子も4歳。寂しい思いをさせました

 

○入院生活は4人部屋でしたが、ほとんど誰もいないことが多く、実質個室状態でした。2日ほど他の方もいたのですが、小さい子供で静かにできない子でした。私の娘もうるさかったので“お互い様”という雰囲気があり良かったですね。個室を選ぶこともできたのですが、差額ベッド代が一日3500円発生します。娘が騒ぐことを踏まえて個室も検討しましたが、結果的にしなくてよかったですね

 

○全体的に入院患者が少なかったです。おそらくGW期間中の休みを利用して入院する方が多かったのでしょう。お風呂は予約制なのですが、ほとんど希望通りに入浴することができましたし、ラウンジやおもちゃも使い放題でした

 

○GW明けより世間的にコロナが5類に移行されましたので、入院した日から面会基準が緩和されました。これまでは配偶者だけだったのが、二親等まで面会OKとなったので、息子や祖父母も面会が出来ました。息子も沢山来てくれて会うことができましたし、妻の両親は私が食べる食事を作ってきてくれたのもありがたかったですね

 

○手術室に入った際にモニターに娘の情報が映し出されたのですが、そこで初めて娘の血液型を知りました。妻と一緒でした。よく食べるしよく寝るし、なんとなく妻よりだろうなと思っていたので納得しました。

 

○入院してから、毎朝動画を取っていました。その日の日付、予定、様子などを撮影していました。将来娘が大きくなったら振り返ろうと思っています。嫌がるかもしれませんね

 

○足の手術だったので、術後はずっと抱っこで移動していました。私がトイレに行くときはトイレの扉の前で座って待ってもらいました。お湯を沸かすときや電子レンジを使用するときは片手で娘を抱っこ、もう片手で食事を乗せたお盆をもっていました。なかなか筋肉がついたかなと思っています。自分で動けないので、私が少しでも離れると不安で泣いてました。私のお風呂は娘が寝た後にこっそり入ってましたが、戻ってくると大泣きで看護婦さんがあやしてたこともありましたね

 

○子供の付き添いは私以外みな母親でした。仕事の都合などもありなかなか父親は来れないのかなと思います。改めて休みを取らせてくれた職場には感謝しています

 

○とった指はどうしますか?と聞かれたので、持って帰ろうと提案しようとしたら、「処理をお願いします」と妻が口をはさんできました。記念にとっといたらいいじゃんと言ったら、「動き出したらどうするの」とよくわからないことを言っていました

 

○術後、毎日包帯をとって傷の経過を見ていました。処置後に看護婦さんが右足のガーゼにシールを貼ってくれました。娘は毎日アンパンマンのキャラクターを選んでいたのですが、なぜか一日だけ“クレヨンしんちゃん”の“ブリブリざえもん”を選びました。観たこともないし、他にも沢山可愛いシールがあったのですが、娘は頑なに話しませんでした。「これはブリブリざえもんだよ」と教えると「ブリブリ」と言ってました

 

○費用については病衣・給食費以外はほとんどかかっていないと思います。まだ明細は届いていませんが、説明では治療費は医療費助成制度があるので1歳児はかかりません。入院中に飲み物を買ったり洗濯機を回したりテレビカードを購入したりといった費用は掛かりましたが、大した金額ではありません。ありがたいですね